技能実習生との雇用契約の締結について

雇用契約は、技能実習生が入国する前に締結する必要がります。締結してすぐに効力が生じるわけではなく、契約開始日から効力が生じる契約書を作成します。

労働条件の明示する6つの事項

労働基準法上の義務で、下記6つの事項は、必ず明示する必要があります。
【労働基準法第15条第1項、労働基準法施行規則第5条、労働契約法第4条】

1.必ず書面等で交付して明示する必要がある事項

①労働契約の期間
②機関の定めのある労働契約を更新する場合の基準に関する事項
③就業の場所、従事すべき業務
④始業および終業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日、休暇並びに労働者を2組以上に分けて就業させる場合における就業時転換に関する事項
⑤賃金の計算(退職金、賞与等を除く)の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項
⑥退職時間する事項

2.定めをする場合には、明示しなければならない事項

①退職手当の定めた適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算・支払いの方法、退職手当の支払の時期に関する事項
②臨時に支払われる賃金、賞与及び最低賃金に関する事項
③労働者に負担させる食費、作業用品代その他に関する事項
④安全・衛生に関する事項
⑤職業訓練に関する事項
⑥災害保証、業務外の疾病扶助に関する事項
⑦表彰、制裁に関する事項
⑧休職に関する事項
※技能実習生においては、2.③のその他に関して、賃金控除協定に基づく宿舎費、水道光熱費等控除に関する事項が含まれる。

労働契約書(雇用契約)の留意点

・技能実習生の雇用契約期間の始期は、講習終了後の「技能等を習得する活動」を開始する日です。終期は、技能実習予定期間に基づいて記載することが原則となります。そして、「在留資格を喪失したときは、その時点で雇用契約は終了する」と付記しておくといいでしょう。

・就業の場所と従事すべき業務について
雇入れ直後の就業場所と業務を明示すればいいのですが、具体的かつ明確に説明する必要があります。また、変更が予定される場合には、その旨も説明する必要があります。

・外国人が理解できる母国語や英語などの標準的な言語で翻訳文を作成し両方配布することが重要です。

・賃金に関しては、トラブルを未然に防ぐためにも手取り額についてしっかり説明をしておく必要があります。外国人労働者も、住民税や源泉所得税を支払う必要があります。

・源泉所得税・・所得に応じて会社が、報酬からあらかじめ徴収し、本人の代わりに収める所得税。(10.21%)
・社会保険料・・国民が病気、介護、失業などといったときに国が給付する財源になります。社会保険と言っても5つに分かれています。
「健康保険」 適用事業所に使用されている適用事業所に使用されている人は、国籍・性別・年齢・賃金の額などに関係なく、対象となります。(船員保険や国民健康保険などの場合は対象外)
「介護保険」 40歳から64歳の人対象
「厚生年金保険」70歳未満対象
「雇用保険」31日以上引き続き雇用されることが見込まれ、1週間に20時間以上働く人対象
「労災保険」会社が負担

追記

インドネシア留学経験のある社会保険労務士の方からきいた話ですが、インドネシアの大卒の初任給が日本円で換算すると3から4万円だそうです。つまり1万円税金を支払ったときの衝撃は、日本人よりかなり大きいということは容易に想像できます。給料を含めた金銭的な部分は、特にしっかりと事前に説明をして納得してもらうことが、未然にトラブルを防ぐためにも必要なことですね。