外国人雇用の流れ(留学生や既卒の転職者のケース)

(就労ビザ申請準備から、申請結果がでるまでに、通常2から4ヶ月ほどかかります。)
※厳密には、「ビザ≠在留資格」ですが、便宜上「ビザ=在留資格」と記載しています。

1)在留資格の確認

外国人に「在留カード」の提示を求めて、現在の在留資格・在留期限・就労制限の有無の確認。
(入管法で在留カードの確認の義務があります)
御社で行う仕事内容・職種と合っていない場合は、『在留資格変更許可申請』を行う必要があります。
例えば、
・高校教師が一般企業の通訳業務などに転職
・留学生の新卒採用、既卒し就職活動中だった外国人を採用する場合
「永住者」「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」「定住者」の在留資格であれば、入管法上就労に制限はありません。

2)雇用契約の取り交わし

外国人と直接入社後の賃金を始めとした労働条件を話し合い、書面による雇用契約を結ぶ

point 1 契約書に明示する6つの事項

労働基準法上の義務で、下記5つの事項は、必ず明示する必要があります。
①労働契約の期間
②機関の定めのある労働契約を更新する場合の基準に関する事項
③就業の場所、従事すべき業務
④始業および終業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日、休暇並びに労働者を2組以上に分けて就業させる場合における就業時転換に関する事項
⑤賃金の計算(退職金、賞与等を除く)の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項
⑥退職時間する事項
【労働基準法第15条第1項、労働基準法施行規則第5条、労働契約法第4条】

point2 停止条件付き

トラブル防止のために、就労資格の取得を条件として雇用契約が効力を有することとする停止条件付きの雇用契約を作成することをお勧めいたします。
(例:この雇用契約は日本政府の正当で就労可能な在留資格の許可及び在留期間の更新を条件として発効する。)

point3 翻訳文も作成

外国人が理解できる母国語や英語などの標準的な言語で翻訳文を作成し両方配布することが重要です。

point4 手取額について理解を得る

外国人従業員も日本で働くと、住民税や源泉所得税を支払う必要があります。給料や手取り額については、よく説明して納得してもらう必要があるでしょう。
・源泉所得税・・所得に応じて会社が、報酬からあらかじめ徴収し、本人の代わりに収める所得税。(10.21%)
・社会保険料・・国民が病気、介護、失業などといったときに国が給付する財源になります。社会保険と言っても5つに分かれています。
「健康保険」 適用事業所に使用されている適用事業所に使用されている人は、国籍・性別・年齢・賃金の額などに関係なく、対象となります。(船員保険や国民健康保険などの場合は対象外)
「介護保険」 40歳から64歳の人対象
「厚生年金保険」70歳未満対象
「雇用保険」31日以上引き続き雇用されることが見込まれ、1週間に20時間以上働く人対象
「労災保険」会社が負担

3)就労ビザ申請

『在留資格変更許可申請』が必要な場合は、手続きを行います。
※入国管理局は、会社の規模や外国人の学歴・職歴など様々な点から審査をします。申請をすれば必ず認められる「届出制」ではありません。

※中途採用で、転職前と同じ職種で採用する場合は、現在の在留資格で基本的には問題ありません。ただし、『就労資格証明書』の交付申請をしておくことがベストでしょう。法務省でも、転職先での活動内容が合法かどうかを確認するために推奨しています。

留学生の場合は、「留学」という在留資格から就労可能な在留資格に変更しておく必要があります。

4)受け入れ準備

就労ビザの取得ができ、御社に勤務することが決まったら、

異国の地・新しい職場で働くことに、緊張していることでしょう。能力を最大限に活かし働いてもらうためにも、万全の体制で迎え入れましょう。
・社宅住居の手配
・日本語教育のためのスクールや教材選び

5)入社後

・外国人従業員の居住地が変わる場合は、市区町村役場にて手続き。
・給与振込に必要な銀行口座開設
・転職の場合は、雇用主は、本人に「契約期間に関する届出」に関する指導
・在留資格には、期限があります。満了する前までに、「在留更新許可申請」を行う必要があります。期限の3ヶ月前から受付しています。
・外国人の雇入れ、離職の際には、ハローワークへの届出が義務になっています。
※外国人が就労中に、会社の社名や住所が変わった場合には、別途入館管理局に届出を行う義務があります。